サッカー日本代表主将のDF吉田麻也(33)のドイツ1部シャルケへの移籍が日本時間5日午後の時点で、成立秒読みとなっている。

吉田は契約満了に伴い、6月末でイタリア1部(セリエA)のサンプドリアを退団。ワールドカップ(W杯)カタール大会に向け、所属クラブがなくフリーの立場で新天地が注目されていた。

日本代表の守備の要。注目の加入先は、1部復帰組とはいえ、かつて吉田の盟友、内田篤人氏も所属した日本でもなじみの深いクラブとなる見込み。正式発表前からSNSなどで、盛り上がりをみせている。

これまで世界のサッカーシーンで何度もビッグネーム、ビッグクラブの大型移籍を伝えてきたイタリアのジャーナリスト、ファブリツィオ・ロマーノ氏が4日深夜、吉田がシャルケ入りする可能性をツイッターで伝えた。

国内外に絶大な影響力を誇る人物で、ツイッターのフォロワーは何と931万人。日本の一部では、スクープを連発する週刊誌報道になぞらえ? 「ロマーノ砲」とも呼ばれ、絶大な信頼を寄せられている。

日本選手では、かつて冨安健洋のボローニャからアーセナルへのビッグディールも同氏のツイートで“速報”されたが、日本人の移籍が対象となることはあまりない。

ツイッター上には「吉田麻也にロマーノ砲!」「ロマーノ砲きた」「ロマーノ砲出される日本人ってすごいな」などと、欧州サッカーに詳しいファンのつぶやきも出た。

吉田は4日に日本での自主トレーニングなどを終え、羽田空港から自宅のある英国へ向かった。

6月の日本代表の活動後は、11月開幕のW杯カタール大会を見すえ国内で自主トレを続けていた。

「W杯に向けたスタートです」と、笑顔でひとまず、拠点の欧州に向かった。

ドイツのサッカー関係者によれば、吉田は一夜明けた5日、シャルケの本拠地ゲルゼンキルヘン入りし、現地時間午前に契約に向けたメディカルチェック(身体検査)を受けるという。検査で問題がなければ、契約の詰めの作業を行い、ここでも問題がなければ、サインする運びだという。

すべて順調に進めば、日本時間5日のうちに、「シャルケ吉田」が誕生する。

◆シャルケ04 1904年創設。ドイツ国内屈指の人気を誇るクラブ。ブンデスリーガ7度、ドイツ杯5度、ドイツリーグ杯1度優勝。本拠地フェルティンス・アレーナは6万2000人超収容。ライバルのドルトムントとの対決は「ルールダービー」と呼ばれ、驚異的な盛り上がりをみせる。過去に内田篤人氏、板倉滉(ボルシアMG)がプレーした。