城西大4年の菊地駿弥が28分8秒25の好記録を出した。速い流れに乗り、最後まで押しきった。

「27分台が出る可能性も0ではないと思っていた。うれしいが、上には上がいると感じる」と話した。自己新を20秒近く塗り替えても、手放しで喜べないのは西山和弥(東洋大4年)が10月にマークした28分3秒94に届かなかったから。現役日本人学生トップの1万メートルのタイムは、惜しくも超えられなかった。

とはいえ、立派な好記録。前日にはチームメートへ「絶対に刺激入れるから」と宣言していた。主将として、見事な有言実行。箱根駅伝が近づく中、結果でチームに奮起を促す快走になった。「いい流れが生まれたら」と語った。

全日本大学駅伝の2区(11・1キロ)では、川瀬翔矢(皇学館大)に次ぐ区間2位となる31分337秒の走り。タスキをトップで渡した。成長著しく、箱根でも活躍を期待されるランナーの1人だ。「2区で区間賞を目指したい」と意気込んだ。その上で、チームをまとめる主将の一面ものぞかせた。報道陣に囲まれた中で「けがでメンバー争いに絡めていない選手もいる。そういう選手にも注目していただけると、みんなのやる気が上がると思いますので、よろしくお願いします」と付け加えた。