陸上男子短距離の飯塚翔太(30=ミズノ)が、4大会連続の五輪出場に向けて再出発の優勝を飾った。静岡国際が3日、静岡スタジアムで行われ、男子200メートルを20秒34(向かい風0・4メートル)で制した。16年リオデジャネイロ五輪400メートルリレー銀メダリストの30歳は、24年パリ五輪出場へ「いけるところまでいきたい」と意欲を示した。

地元静岡で大声援の後押しを受けて、ラスト10メートルで逆転した。世界選手権(7月、米オレゴン州)の参加標準記録20秒24に0・1秒差の好記録。「過去のいい走りを見ると、腕振りのタイミングがいい。そこだけに集中した」と納得の表情を浮かべた。

昨年は「悔しい1年だった」と振り返る。同種目の代表に選ばれた東京五輪も予選敗退。400メートルリレーの代表入りも逃した。6月で31歳になるが、老け込むつもりはない。シーズン前はそれぞれ6学年、8学年下の後輩2人と合同練習を重ねたが「体力は全く変わっていない」と強調。実戦練習もほぼ負けなしだったという。世界選手権は200メートルが本命。「表彰台に上ってみたい」と青写真を描いた。【佐藤礼征】