10日間に渡って米オレゴン州ユージンで開催された世界選手権が24日、幕を閉じた。

日本は4個のメダルを獲得した。男子20キロ競歩で山西利和(愛知製鋼)が金メダル、池田向希(旭化成)が銀メダル、同35キロ競歩で川野将虎(旭化成)が銀メダルと“競歩大国”の威厳を示した。

女子やり投げでは、北口榛花(JAL)が女子フィールド競技で史上初のメダルとなる銅メダルを手にした。

入賞は5つで、際立ったのは男子100メートルで日本勢90年ぶりの決勝進出を果たしたサニブラウン・ハキーム(タンブルウィードTC)だった。予選で世界大会では初の9秒台となる9秒98をマークし、決勝では7位。男子走り高跳びで真野友博(九電工)が日本勢初の決勝進出で8位入賞となった。

男子20キロ競歩では住所大翔(順大)が8位、女子20キロ競歩では藤井菜々子(エディオン)が6位。大会最終日の男子1600メートルリレーでは、佐藤風雅(那須環境)-川端魁人(中京大ク)-ウォルシュ・ジュリアン(富士通)-中島佑気ジョセフ(東洋大)のマイルメンバーが4位に入った。2分59秒51の日本新記録かつアジア新記録というおまけ付きだった。

日本選手団の山崎一彦監督(51)は24日、オンライン形式で今大会の総括会見を行い、若手の躍進に大きな手応えを感じた。「若い選手が活躍した。今までまいた種が花開いた」と振り返った。

サニブラウンと、北口は、日本陸連の有望若手育成プログラム「ダイヤモンドアスリート」の“卒業生”。山崎監督は「強化の後押しができたと思う。長年戦略を持って対策を練ることの重要性を感じた」と話した。