全日本大学女子駅伝(30日=仙台)に新潟医療福祉大が11年連続11度目の出場をする。昨年は過去最高の22位。今年は前年を上回る順位を目指す。食事サポートなどのバックアップを受け、メンバーはスタミナを充実させて最後までタスキをつなぐ。

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新潟医療福祉大のタスキは紺色にピンクの文字で大学名がある。6区間38・1キロを1本のタスキで最後まで走るのがメンバーの悲願だ。昨年は過去最高順位の22位だったが、10年連続で繰り上げスタートを経験した。4年連続出場の保科琴音主将(4年=千葉・成田)が「区間を通じてより重くなる」と言うタスキを、今年こそ全員でつなぎ「10位台に行けたら…」。

シドニー五輪(00年)とアテネ五輪(04年)の長距離日本代表・大島めぐみ監督(47)が20年に監督就任し着手した“栄養トレーニング”が功を奏し始めている。「欠食する選手、バランスの悪い食事をしている選手が多かった」と当時は学生だった健康栄養学科の宮本真菜助手(24)に協力を仰ぎ、同年8月にサポートシステムを作った。

2カ月に1度の食事調査だ。3日間の献立写真を送ってもらい、食材を専用の分析ソフトに打ち込むのが最初の作業。各栄養素の目標数値と実際の数値を出し、どの栄養素が足りないかを選手にアドバイスしてきた。「以前は糖質、カルシウムが足りなかった」と振り返る保科主将と寮の朝夕の食事で不足する栄養素を補食で埋めている。大島監督が「それぞれがチャレンジするレースをして欲しい」と期待する走りへ、メンバーの“ガソリン”は満タンだ。【涌井幹雄】