僕たちの勝負メシは…すき家の牛丼♪

第99回東京箱根間往復大学駅伝(23年1月2、3日)に出場する国学院大に、大手牛丼チェーンすき家から“差し入れ”が届くことが30日までに分かった。

31日にすき家の使者から食事券が贈られる。詳細は非公表ながらも、“太っ腹”なプレゼントになるとみられる。

今季の国学院大は、10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝と連続2位。悲願の箱根初優勝を目指す有力チームは、好物の牛丼で元気大盛りとなり、力一杯に箱根路を駆け抜ける。

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ここ数代に渡って国学院大駅伝チームに受け継がれる“勝負メシ”がすき家の牛丼だ。大会や記録会の前にはおのおのが赤と黄色の看板を探し、好みの一杯をたいらげて試合に備える。4本柱の1人としてチームをけん引する平林清澄(2年)は、「僕たちにとって、それが大会前夜のルーティン」。3月に日本学生ハーフマラソンを優勝した実績を持つ平林にとって、最大の好物はうな丼。ただし季節限定メニューのため、この時期は“別メニュー”を堪能して力に変えている。

さまざまな有名牛丼チェーンがあるなかで、国学院大はすき家一筋。9区でエントリーされた坂本健悟(4年)は「自分が1年のときに最上級生だった土方(英和)さんが、大会前にいつもすき家の牛丼を食べていた。それが始まりだったのでは」。当時主将として出雲駅伝初優勝をもたらした大先輩がチームルーティンの元祖と考察する。坂本自身にとっては、キムチ牛丼が定番メニューという。

箱根駅伝や全日本大学駅伝などの大きな大会では、各中継所ごとに宿泊先が分散する。宿を手配するマネジャーが真っ先に確認するのがすき家の位置。村野裕次郎主務は、「ホテル選びの前にまず、すき家さんはどこにあるか確認することから始める」と証言。箱根駅伝の復路スタート地点にあたる芦ノ湖周辺にはすき家が見当たらないため、小田原市内などでテークアウトしたものを6区の選手に届ける。

国学院大のランナーたちに愛されていることを知ったすき家は、「大事なタイミングでいつも召し上がっていただいているとのこと、大変うれしく思います。寒い日が続きますが、すき家の商品でスタミナをつけて頑張ってください」とエールを送る。

牛丼やうな丼が、選手の好記録につながっているのはなぜか。すき家に理由を尋ねたところ、「うなぎやにんにくなどのスタミナ食材を使ったメニューを1年を通してご用意しています。これらを牛肉やお米と一緒に召し上がっていただくことで、皆さまの元気の源になっていればうれしい」と回答。さらに「バリエーション豊富なメニューをご用意しており、チームの皆様でご来店いただいても1人1人の気分にあった商品をお召し上がりいただけます」とアピールした。

すき家の今秋のCMでは、「それは、うんめーの出会い。」のコピーとともに女優の石原さとみが商品を頬張るシーンが流れた。運命の号砲がとどろく前夜、国学院大駅伝チームはうんめー一杯で元気をたっぷり補充する。【奥岡幹浩】