陸上のハーフマラソン日本記録保持者、ヤクルト小椋裕介(29、士別市出身)が、来月1日の全日本実業団対抗駅伝(群馬県庁前発着、7区間100キロ)に出場する。30日に区間エントリーが発表され、6区(11・9キロ)に配置された。自身6度目のニューイヤー駅伝に「すごく調子も上がっている。入賞(8位)に貢献できるようになんとか頑張りたい」と意気込む。

主戦場のマラソンへ弾みをつける。23年、個人目標は明確だ。1つは24年パリオリンピック(五輪)代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)=10月15日」の出場権獲得だ。権利を得るため指定大会の別府大分毎日マラソン(2月)に出場予定で「優勝を狙って走りたい」と照準を合わせている。

もう1つは世界陸上(8月、ハンガリー)の代表入りだ。今後のマラソンの成績次第で選出の可能性がある。「日本代表として世界大会に出場するということが当面の目標。JAPAN(のユニホーム)を着て、世界の選手と戦うことをキャリアの中でやりたい」と口にする。

21年びわ湖毎日マラソンで記録した自己ベスト2時間6分51秒は日本歴代9位。タイム短縮へ、12月7日から千葉・富津で行われたチーム合宿では、10日間で390キロほど走り込んでいる。「オリンピックはまたとないチャンスだし、必ず実現したい夢。日本の最前線で戦えるように準備していきたい」。23年も元日から走り出す。【山崎純一】

◆小椋裕介(おぐら・ゆうすけ)1993年(平5)4月16日、士別市生まれ。札幌山の手高から本格的に陸上を始め、3年時に全国高校駅伝1区で区間12位(チームは29位)。青学大では箱根駅伝7区で3、4年時に2年連続区間賞。ヤクルトでは20年丸亀国際ハーフマラソンで1時間0分0秒の日本新記録。趣味はモンブランのおいしい店巡りと、オフにクラフトビールを飲むこと。家族は妻と1男。173センチ、60キロ。