男子100メートル日本記録保持者の山縣亮太(30=セイコー)が、21年9月以来の実戦レースに出場した。

同種目予選に出場し、10秒48(追い風0・5メートル)をマーク。1組5位となり、決勝進出はならなかった。

桐生祥秀(27=日本生命)と同組で出走し「織田記念での復帰レースを(桐生の)隣のレーンで迎えられたことはすごく感慨深いです。ここからスタートラインだなという気持ちになって頑張れると思います」と実感を込めた。

山縣は21年10月に右膝を手術。今月2日に行われた東京6大学対校大会(東京・国立競技場)で復帰予定だったが、練習中に内転筋をつって欠場していた。実戦から離れていた期間は「今までやってこなかったトレーニングができて、充実していた」と振り返ったものの、「やっぱり試合で負けるのは悔しい」と正直な思いも口にした。

100メートルの自己ベストは9秒95。21年にマークしたこの記録は、今も日本記録だ。五輪(オリンピック)にも、12年ロンドン大会から3大会連続で出場している。

けがを乗り越え、地元・広島で復活した姿を見せた。