87年以来、36年ぶりに北海道で開催される全国高校総合体育大会(インターハイ)に出場する選手や団体を連載する。第1回は、陸上女子800メートルの旭川龍谷・木田美緒莉と、同1500メートルの旭川龍谷・合田安伽梨(ともに1年)。同2種目には1月の都道府県対抗女子駅伝3区の17人抜きで注目されたドルーリー朱瑛里(しぇり、岡山・津山高1年)が出場予定。同じレースで走ることを1つの目標に練習を積んでいる。

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高校総体陸上の注目競技に出場する旭川龍谷の木田と合田は、ワクワクしている。2人が出場する女子800メートルと1500メートルには、1月の都道府県対抗女子駅伝の3区で17人抜きの快走をみせ、区間新記録をマークした同学年のドルーリーが出場予定。道予選800メートルを制した木田は「都道府県駅伝の走りも見ていた。挑戦できるならしたい」と意気込む。

木田は千歳富丘中時代の昨年8月、全国中学陸上800メートルで3位。同大会の1500メートルで優勝したドルーリーの走りを見ていた。「最後の400(メートル)の(ペースの)上げ方がすごかった。田中希実さんみたいだった」。女子1500メートルの日本記録保持者の走りをほうふつとさせる走りに驚かされた。1年生にして臨む全国総体に「目標にしていた舞台なのでうれしい」と心を躍らせる。

地元北海道開催の総体に道予選1500メートル優勝の合田も気合は入る。今春から木田とともに駅伝の強豪旭川龍谷で鍛錬しており「ドルーリー選手みたいに、1年生でも先頭に出ていけるように。先頭集団についていって離れないこと。決勝に残ることが目標です」。

阿部文仁監督(47)は「木田は度胸もあるし、レースが上手。合田は今1番伸び盛り。地元開催なので、なんとか見える形で結果を出すことができれば」と期待を寄せる。合田は「ラストに余力を残してラストスパートをかけたい」。木田は「自己ベストを出せるように」と思いを描く。旭川龍谷の女子ルーキー2人が満を持して、全国舞台に挑む。【山崎純一】