21年東京オリンピック(五輪)8位入賞の田中希実(23=ニューバランス)は、4分6秒71で1組最下位12位で準決勝で敗退した。

スタートからスローペースの展開になったが、予選のように飛び出さなかった。上位6着という決勝進出の条件を意識しすぎて、位置取りを気にしながら集団の中盤でペースを抑えて走った。

残り1周で集団がいっせいにスパートすると、出遅れてついていけなかった。「着順のレースになると、位置取りの下手さとか弱さが出た。自分から仕掛けようとしたけど、仕掛けるタイミングも周りの方が速くて、自分の走りができなかった」と、レース後は悔しそうな顔で振り返った。

昨夏のオレゴン大会では800メートルも合わせた3種目に出場したが、結果を出せなかった。今年は1500メートルと5000メートルに絞って2種目での決勝進出を目指してきた。7月のアジア選手権(バンコク)では1500メートルで4分6秒75の大会新記録をマークし、金メダルを獲得したが、世界のトップは遠かった。

23日に女子5000メートル予選に出場する。「全身全霊をかけて頑張っていかないといけないので、決勝に残って今度こそ勝負したい」と、切り替えていた。