アジア選手権王者の山本有真(23=積水化学)が16分5秒57で最下位に沈み、決勝進出とはならなかった。スタート直後こそ中位につけたが、序盤で引き離された。

7月中旬のアジア選手権では初の世界舞台で金メダルをつかんだが、今大会は歯が立たなかった。

「ここに向けてしっかり練習を積めていて、自己ベストを出せる自信もあって、楽しみな気持ちもあったんですが、楽しみというだけでは通用しない。全く自分の走りができなくて、タイムも納得いかなくて悔しいです」

懸命に腕を振っても、前方集団の背中は遠ざかっていく。「何をしているんだろう」。走りながら、力不足を痛感した。

「この景色を忘れないようにしたい。今はふがいないですけど、これがあったからこそと言えるような結果を出したいです」

ブダペストで感じ取ったことを、次への駆動源としていく。