8月の世界選手権女子やり投げで金メダルを獲得した北口榛花(25=JAL)が世界最高峰シリーズのダイヤモンドリーグ(DL)に臨み、日本新記録となる67メートル38で優勝した。今季世界最高となる大投てきを放ち、今季だけでDL3勝目。通算では5勝とした。

2回目の試技で65メートル20をマーク。その後は60メートル台前半にとどまるも、全体トップのまま上位3人による最終6投目を迎えた。頭の上で手をたたき、観衆の手拍子を招くと、小刻みなステップからリズムのある助走へ。速まる手拍子に乗せて放ったやりは、大きな弧を描いていった。

ビッグスローを放つと、“北口スマイル”がはじけた。スタンド最前列で見守ったデービット・セケラックコーチも笑顔でガッツポーズを見せた。

今季は7月16日のDLシレジア大会で4年ぶりの日本新となる67メートル04(当時)を記録。8月の世界選手権でもセカンドベストとなる66メートル73で、日本女子のトラック&フィールド種目では初の金メダルを獲得した。この2大会ではともに最終6投目で好記録をマーク。この日も6投目で強さを見せた。

北口はすでに年間上位選手によるDLファイナル(今月16、17日、米オレゴン州ユージン)への進出を決めている。