21年東京オリンピック(五輪)代表の戸辺直人(31=JAL)が1年4カ月ぶりに実戦復帰した。

結果は2メートル15で5位。自身の日本記録を20センチ下回ったが「ここ戻ってくることが出来て一安心。記録も順位もまだまだですが、まずはケガなく今日を終えられたので大満足な1日でした」と明るい表情でうなずいた。

東京五輪で日本勢49年ぶりの決勝進出を遂げた戸辺は、昨年6月の日本選手権で左アキレス腱(けん)を断裂。手術に踏み切った。「最初は自分の足で歩くことができないところからのスタートでした。また跳べるかというよりは、また同じように生活できるのかというレベルからのスタートでした」と回顧する。

そこから地道にリハビリに励み、今年2月に競技復帰。来夏のパリ五輪を見据え、シーズン終盤での試合出場を決めた。

「どうしても今年復帰したいなと。五輪の舞台に立ちたいと思って、ここから始めようと思って試合を選びました」

今は1センチでも高いバーを跳びこえる姿を思い描く。

「ここからも少しずつ記録を伸ばして、ケガ前のように2メートル30以上の高さを跳べるように頑張っていきたいです」

跳べる喜びを胸に、完全復活への道を突き進む。