大学3大駅伝の2戦目となる全日本大学駅伝が今日5日、愛知・熱田神宮~三重・伊勢神宮の全8区間(106・8キロ)で開催される。

昨季の3冠王者で、今季初戦の出雲駅伝(10月9日)を大会新記録で制した駒澤大(駒大)は、全日本大学駅伝は3連覇中と好相性。史上初の2季連続3冠へ王手を狙う。今年4月から指揮を執る藤田敦史監督(46)は「出雲よりも選手層は厚い。どんなレースでも対応できるチームに仕上げることができた」と手応え十分。7区には1万メートルの自己記録が日本人学生歴代3位の鈴木芽吹(4年)を、8区には出雲3区区間3位の山川拓馬(2年)を配置し「2人には絶対的な自信を持っている。どんな展開になっても、間違いなく前へ押し上げてくれる」と大きな期待を寄せる。

区間エントリーの時点から他チームのマークを受けているが「自信をもって臨みたい」と悠然と構える。「(懸念点は)1つあるとすれば暑さかな」と話す姿にも、選手への信頼がにじむ。

出雲7位にとどまった中央大は、1区から順に吉居駿恭(2年)、中野翔太(4年)、吉居大和(4年)の主力3人を配置。藤原正和監督は「自分たちの駅伝をどれだけやれるかがテーマ」と語り、3区の吉居大以降の中盤の戦いを鍵とした。

5年ぶり3度目の優勝を目指す青山学院大・原晋監督は、2区途中までが愛知県内であることを踏まえ「名古屋大作戦」を発令。これは序盤区間で駒大の独走を阻止することが狙いで「積極的にレースを展開できるように」と意気込んだ。

出雲2位の創価大、同3位の城西大、同4位の国学院大も堅実な走力を備えるランナーがそろい、上位をうかがう。14年ぶりの全日本出場となる東京農業大は、3大駅伝デビューとなる2区登録の前田和摩(1年)に注目。6月の同大会関東地区予選会の1万メートルで、U20歴代2位となる28分3秒51をマークすると、10月の箱根駅伝予選会でも日本人トップでゴールしてみせた。

全日本大学駅伝は5日午前8時10分スタート。レース当日のメンバー変更は最大3人で、午前6時10分から同6時半までが期限となっている。今大会にはオープン参加となる2つの選抜チームを含めた27チームが出場する。