公務員ランナーの渋川裕二(31=高崎市役所RC)が、2時間21分17秒の大会新記録で初優勝した。残り300メートルで、そこまで独走していた日野原智也(25)を逆転。接戦を制してゴールテープを切り「最後まであきらめなかったので。めちゃくちゃうれしい」と話した。

序盤から日野原についていけなかった。「自分の調子も悪くて、どんどん離された。MGCみたいでした」と、この日3位に入った川内鮮輝の兄、優輝のMGCでの飛び出しを例に話した。それでも「いけるかと思ったのはラスト1キロぐらい。力を振り絞った」。ゴール後は日野原と健闘をたたえ合った。

「今年の目標が達成できました」。9月24日の榛名湖マラソン、今月4日のぐんまマラソン、そして富士山マラソン。2カ月の間に行われた3レースを連続大会記録で制した。「今日は途中から記録よりも順位だったけれど、結果的に記録も出せた」と胸を張った。

中学時代は野球部、高校はテニス部で、大学もテニスサークル。「ダイエットのために」走り始め、本格的に取り組んだのは「社会人になってから」。勤務の合間に走り「もともと走るのは好きだったし、記録更新が楽しくて」と笑った。

ベストタイムは昨年の東京マラソンで出した2時間16分13秒。本格的に走り始めてからは8年で、まだ伸びしろはあると信じている。「次の目標は記録更新。来年の東京マラソンでベストを出したい」と目を輝かせた。