大会8日目(3日)は、競歩の最終種目、男子50キロが行われる。混戦模様のレースに、日本からは森岡紘一朗(26=富士通)谷井孝行(28=佐川急便)荒井広宙(23=北陸亀の井ホテル)の3人が出場する。勝負の行方を、01年世界陸上男子20キロで7位入賞を果たした山梨学院大陸上部の柳沢哲コーチ(40=株式会社協和)に占ってもらった。

 暑くなればレース展開的には我慢比べになります。気温次第ですが、金メダル候補筆頭は07年の大阪大会を制したネーサン・ディークス(オーストラリア)。彼は暑さに強い。セルゲイ・バクリン、デニス・ニジェゴロドフのロシア勢は暑さでスピードが奪われ、厳しい展開になりそうです。やはり大阪大会銀メダルのヨアン・ディニ(フランス)も上位に絡みそうです。

 日本選手で一番、期待がかかるのは森岡。この距離は安定した記録を出してますし、ランキングも上位。メダルに届くぐらいの実力は持っています。谷井は、大きな大会では調整ができなかったのが、今回はうまくいっている。実力も十分で入賞の可能性もあります。荒井は一番の成長株。気分的にも乗っているでしょうし、変に欲をかかなければ自ずと結果は出るでしょう。持ちタイムから見れば入賞できる力は持っています。