<世界陸上>◇3日◇男子50キロ競歩◇クッチェボサン運動記念公園(韓国・大邱)発着の周回コース(1周2キロ)

 森岡紘一朗(26=富士通)が6位に入り、来年のロンドン五輪代表を決めた。この種目の日本選手の入賞は3人(4回)目で、6位は97年アテネ大会の今村文男(日本陸連競歩副部長)に並ぶタイ記録だ。

 我慢で勝ち取った五輪切符だった。長丁場の勝負だけに、スタートから「無理して先頭争いせず、前との差を考えて後半に(順位を)上げていく狙い通りのレース」を展開。10位台の順位をキープし、35キロ過ぎから1ケタ順位に上げ、40キロ手前で7位、42キロ付近で6位と「五輪圏内」をキープし続けた。

 「全ての練習メニューを完璧にこなし自信を持って臨めた」と森岡。日の当たらない種目だけに「注目されず正直、悔しい気持ちがある」というが、それが「注目されるには結果を出すしかない」という反骨心につながった。「まだまだ自分には伸びしろがある」と話すだけに、その先の五輪メダルも期待される。

 今大会でロンドン五輪代表に決まったのは、男子20キロ競歩の鈴木雄介(23=富士通)、男子ハンマー投げの室伏広治(36=ミズノ)に続いて3人目。

 ◆森岡紘一朗(もりおか・こういちろう)1985年(昭60)4月2日生まれ。長崎・諫早高-順大。世界陸上は4大会連続4回目の出場。自己ベストは20キロが1時間20分43秒(10年)、50キロが3時間44分45秒(11年)。183センチ、65キロ。