島根県勢初の準決勝を戦った石見智翠館は、桐蔭学園(神奈川)の圧力に屈した。

 前半2分にWTB仁熊秀斗(2年)が先制トライ。幸先の良い出だしになったが、接点で苦戦を強いられた。以降は前半5トライで主導権を握られ、後半残り5分間で2トライを記録も実らなかった。フランカー岡山仙治主将(3年)は「悔しかったけれど、こんな舞台に立てて良かった。花園でこれだけいいプレーができて良かった」と涙ながらに振り返った。

 メンバー25人中、島根県出身が1人。全国各地から集まったメンバーが、入学当初は人間関係に苦労しながらも結束を強めた。安藤監督は「近年にないチームワークの良さがあった。みんなには楽しませてもらいました。(準決勝に)たどり着くには厚い壁があって、ここからさらに分厚い壁がある。1歩1歩進んでいくしかない。いつか(4強に)帰ってきて、その上を目指したい」と歴史をつくった選手たちをたたえた。