昨季大学準優勝の早大が、逆転勝ちで今季初戦を飾った。昨秋のリーグ戦で完敗し、日本代表にもなったRB李を擁する慶大に、開始早々にパスで先制TDを許した。その後は慶大が反則の連発でリズムを崩すと、第2QにドライブしてRB北條のランでTD。TFPキックは外して6-7で折り返した。後半はランを軸に攻めてWR鈴木へのTDパスで逆転も、第4Qに入ってショートパスで逆転TDを許した。直後にQB笹木のパスで攻め込み、WR佐藤へ39ヤードの鮮やかなTDパスで再逆転。19-14で対校戦に2連勝し、通算24勝39敗1分けとした。

 2TDパスを決めた笹木が早大MVPになった。「調子が悪くて先発を外れたが、佐藤とはずっと練習してきたプレー。決まってよかった」とホッとしていた。ヒーローの佐藤は未経験も試合では3本目のTD。「抜けると思っていたので決まってうれしい。いいスタートだが、守備やランがよかった試合。レシーバーで勝てるチームにしたい」と満足していなかった。

 早大は全日本大学選手権決勝の甲子園ボウルでは立命大に3連敗も、最後まで激闘を演じた。今季は守備の大半が抜けて劣勢と見られたが、李を最長17ヤードの65ヤードに抑えた。守備を率いるLB加藤は「ロングゲインを阻止することができたのがよかった」と、新メンバーが集まりよく相手エースを止めたのが大きかった。浜部監督は「勝てたことが一番。守備が頑張ってくれた。昨季の控えや若手が活躍できたことも収穫」。ライバル撃破での白星発進に気分をよくしていた。5月8日には立命大と対戦する。