2連覇を狙った梅木は決勝で敗れた。得意の寝技が光り、1回戦は2分31秒、2回戦は43秒といずれも崩れ上四方固めで抑え込む。準々決勝も1分23秒で三角絞めを決めた。準決勝でマリンド・フェルケルク(オランダ)を破り、決勝まで駒を進めたが、五輪2大会連続銅メダルのマイラ・アギアル(ブラジル)の壁は高かった。

 それでも成長の跡を示した。初出場のリオ五輪では日本の男女を通じて、唯一の初戦敗退。自分を変えた。今春に環太平洋大卒業を機に「もっと強くなりたい」と東京へ拠点を移した。出稽古を中心として筋力トレーニングも増やした。「心細いし、練習の計画を立てるのも大変」と苦心するが、再起を図った。

 大会前、同じ所属先のリオ五輪女子70キロ級金メダルの田知本遥から「ロンドン五輪の負けがあって金メダルが取れた」との言葉をもらった。この敗戦も糧にして、はい上がる。

 ◆梅木真美(うめき・まみ)1994年(平6)12月6日生まれ、大分県出身。15年世界選手権優勝。16年リオデジャネイロ五輪は初戦敗退。17年はグランプリ大会(ドイツ)、グランドスラム・エカテリンブルク大会制覇。全日本選抜体重別選手権初優勝。世界ランキング5位。得意は大外刈り、寝技。熊本・阿蘇中央高-環太平洋大-ALSOK。174センチ。