引き分けでも全国大学選手権出場を決められた関学大が、あと1歩で4位に沈んだ。後半30分にロック岡部崇人(4年)のトライとFB碓井恒平(2年)のゴールで同点に追いついたが、ロスタイムに決勝PGで全国行きの切符を手放した。フッカー赤壁尚志主将(4年)は「立命に頑張ってほしいっていうのと、自分のラグビー人生が終わるっていうので、泣いてしまった」とさまざまな感情を振り返った。

 昨季はわずか1勝で6位。そこから9年ぶりに指揮を執った牟田至監督の下で、3部練習の導入など厳しさを追い求めた。指揮官は「勝ちきれなかった」と悔やみながらも「勝負は運もある。それは別として、学生たちはやり切った。4年生たちが(財産を)残してくれた。気持ちのいい学生たちでした」とたたえた。赤壁も涙の後に、後輩たちを思い浮かべて笑った。

 「練習はしんどかったけれど、きついことをやったら絶対に強くなるっていうことが分かったと思う」

 関学大の完全復活へ、前を向きながらバトンをしっかりと手渡した。