18年平昌(ピョンチャン)五輪代表の最終選考会となるスピードスケート・ショートトラックの全日本選手権が16日、名古屋市ガイシプラザで開幕する。15日は各選手が本番会場で最終調整を行い、3大会連続五輪を目指す伊藤亜由子(31)が崖っぷちからの五輪代表入りを誓った。

 14年ソチ五輪で主将を務めた伊藤が、4年前とは違う立場に表情を引き締めた。「いつもは追われる側だったけれど、挑戦者のつもりでいきたい」。五輪選考会に定められた9月の全日本距離別選手権とW杯派遣選手選考競技会では思ったような結果を残せず、2大会終了時点で総合ランキングは8番手。平昌五輪の出場5枠をつかんで帰ってきた今秋のW杯代表メンバーにも入れなかった。

 総合ランキング上位との差は大きく、現実的には5人選ばれる代表のうち、最後の1~2枠を占める強化部推薦枠を狙う立場だ。強化部推薦枠は過去の国際大会の経験なども考慮されるため、今大会で結果を残し、調子を上げていることを滑りで示すことが大事になる。「私は推薦枠しかたどり着かない。(リレーでの戦力となるべく)トップスピードをアピールしたい」と力を込めた。