17年世界選手権床運動で金メダルを獲得した村上茉愛(21=日体大)が、4種目合計56・532点で優勝した。

 56・532点は、昨年の世界選手権個人総合決勝で優勝したハード(米国)の55・232点を1・3点上回る高得点。「今日の出来は80点ぐらい。(もう少し)厳しい点数になるのかなと思っていたが、それなりにできた」と喜んだ。

 最初の跳馬から、後方伸身宙返り2回ひねりで14・566点をマーク。7人中トップでスタートし、勢いに乗った。3種目目の平均台は、今季から苦手の2回ターンを抜き、ジャンプ系を入れ、少しでも本人にとって落下のリスクが減るように構成を変えた。

 それが功を奏し、全選手中トップの13・700点。最後の得意の床運動につなげ、2位に1・999点差をつけ逃げ切った。

 15年日体大入学後、2、3年時に、日本体操協会公認審判員2種の資格を取得。「オールラウンダーを目指すには、Eスコアを上げなくてはならない。そのためにも役に立つ」。ルールを理解し、演技構成に生かし、少しでも得点に結びつける。その努力が、この日、1つの実を結んだ。