昨年の甲子園ボウルの再戦で、関学大が日大に雪辱した。

 相手の反則連発からRB山口のランTDで先制し、次の攻撃では1プレー目にQB西野がTE対馬へ46ヤードパスでTD。第2Qには山口が90ヤード独走ランでTDを加え、21-0とリードした。その後はパントのミスから日大にTDパスを許し、後半は攻撃が不発で追加点を奪えず。守備が5回の第4ダウンギャンブルを止めて踏ん張り、終了間際のパスでの1TDに抑えて、21-14で逃げ切った。

 昨年の全日本大学選手権決勝の甲子園ボウルでは、日大が23-17で逆転勝ち。27年ぶりの大学日本一となった。青と赤の大学2トップの激突だったが、ともに異例の4年QB主将は出番なし。まだ春のシーズン当初もあるが、内容もいまひとつだった。

 関学大はミスにつけ込んで先制し、一発TD2本で勝利も、鳥内監督は不満が口をついた。「たまたま点が入って勝っただけや。OLはつぶれているだけ。ランにこだわっていたが話にならん」。攻撃はラン、パスとも日大を下回り、後半は無得点に口をとがらせた。序盤で先発QB奥野が日大の反則で負傷し、後半復帰も思惑が狂った。「あいつのための試合だったのに」とご機嫌ななめだった。

 日大は昨季1年で大活躍のQB林も、ライスボウルでのケガからまだ復帰させていない。控えや若手を多く起用したが、3年QB2人のパスに決定力を欠いた。内田監督は「うちはこんなもの。今はリーグ5、6位の実力で連覇はきつい。トップと思わず、下から上がっていくだけ」と敗戦にも納得していた。

 最初の守備でDLが、不必要なラフプレーの反則を連発した。さらにプレー後に相手を殴って、資格没収=退場となった。「力がないから、厳しくプレシャーをかけている。待ちでなく、攻めて戦わないと。選手も必死。あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」と独自の持論を展開した。

 定期戦の通算成績は関学大の31勝17敗3分けとなった。昨春は関学大が快勝したが、本番は日大が勝って甲子園で通算17勝10敗2分けとした。さて今年も両校が勝ち上がっていき、12月に再び激突となるか。