“新ビーチの妖精”坂口佳穂(22=マイナビ/KBSC)は黒星スタートになった。

 鈴木悠佳子(30=湘南ベルマーレ)とのペアで4チーム1組のプール戦に登場。フリント、デーの米国ペアと対戦し、1-2(11-21、21-17、7-15)で敗れた。27日にプール3位決定戦に勝てば決勝トーナメントに進出できる。

 「第1セットは相手のリズムになってしまいましたが、第2セットはディフェンスが機能してサーブでも攻められました。追いついたのに勝ちきれなかったのが残念です」。坂口は小麦色に日焼けした肌に大粒の汗を浮かべて試合を振り返った。東京で始めて開催される国際大会。ブロックやサービスエースでポイントを挙げるとスタンドから大きな声援が送られた。「日本語の応援の多さに力をもらいました。20年東京へ、客席が満員になって楽しめる試合をつくっていきたいです」。

 5月のジャパンツアー東京大会で国内ツアー初優勝を飾るなど鈴木とのペアで確実にステップアップしている。ただ、20年東京五輪で日本の出場枠は開催国枠を含めて2つ。鈴木は現状を経験のある富士登山に例えて「5合目ですかね。そこまでは車で行けるんですが、6合目からが大変で7、8合目からは本当にきついんです」と説明。国内ではベスト8の1つの壁になっているが、坂口は「上位チームに食らいついていきたい。可能性はあると思う」と表情を引き締めた。

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 大会は男女とも32チームが4チームずつ8プールに分かれてトーナメント戦を実施。各プール上位3位までの計24チームが決勝トーナメントに進出する。28日に準々決勝、29日に準決勝、3位決定戦、決勝が行われる。ワールドツアーは17年から5段階制で行われており、東京大会は「3-star」という最上位から3番目のグレードの大会になる。【小堀泰男】