三種の神器で、東京オリンピック(五輪)代表第1号をゲットだ! 日本テニス協会は12日、都内で行われているアジア大会(18日~・インドネシア)の代表選手合宿を公開した。今回、アジア大会シングルスの優勝者に、20年東京五輪テニス競技のアジア枠が与えられる。

 同協会は、湿度や気温が非常に高いインドネシアの気候を考え、熱中症対策の三種の神器を準備した。土橋登志久強化本部長によると、飲料のアイススラリー、着用のアイスベスト、そして枕のアイスピローだ。アイススラリーは、水やスポーツドリンクを製氷。細かく砕いてシャーベット状にしたものだ。飲むと、体内から冷え、水分補給もできる。運動前に摂取しておくと、脱水症状を防止できる。

 アイスベストは、体の動脈が走る首や脇の下などの位置に、冷えるジェルが入っている。着用することで、動脈を冷やし、体温を下げることが可能となる。アイスピローは、簡単に言えば水枕だ。

 この三種の神器は、今年の猛暑からも分かるように、東京五輪が行われる時にも有効だ。今からデータを取り、本番に活用してメダルを目指す。

 この日も同協会テクニカルサポート委員会のメンバーで大阪大健康スポーツ科学の中田研教授の指導の下、練習中の選手の身体状況を細かくチェック。ウエアの下に着用したベストに心拍数などを計測できる機器をつけ、データを無線で飛ばし、プレー中の選手の状態を計測していた。

 日本の猛暑に打ち勝つことでインドネシアの高温多湿も撃退。東京五輪第1号の代表をテニスが勝ち取る。