テニスの全米オープンで、日本人初の4大大会シングルス女王となった大坂なおみ(20=日清食品)は、一夜明けたこの日、日本を含めた世界各国の取材に追われた。純白のワンピースに身を包み、女王恒例の摩天楼での撮影会から、日米のテレビ局出演まで、ハードな日程をこなした。10日に発表された最新世界ランキングは世界7位となり、日本女子では伊達公子の4位に次ぐ歴代2位となった。

大坂の帰国を待つように、日本でもフィーバーが続いている。スポンサーや関係者は対応に追われた。

◆所属先の日清食品 大坂をパッケージにした優勝記念カップヌードルの販売を検討。実現すれば14年全米OP準Vの錦織以来。特別ボーナスも支給予定。

◆8月26日にブランドアンバサダー契約を結んだ時計メーカーのシチズン 大坂が今大会の試合中に使用したモデル(税込み8万6400円)が、今月14日発売。広報担当者は「問い合わせの数に驚いています」。

◆ラケット 大坂が使用するラケットは特注ではなく市販品。08年から用具を提供するヨネックスには発注が相次いでいる。同社宣伝広報課は「大坂選手に興味を持って、新しくテニスを始める人が出てきてくれれば」と期待した。

◆凱旋試合となる東レ・パンパシフィック・オープン 事務局には朝から問い合わせが続いた。有明コロシアムが改修中のため使用できず、今年は約2700席(有明の約3分の1)の立川立飛アリーナが会場。シングルス準決勝、決勝が行われる22日、23日のチケットはプラチナ化する可能性も。準々決勝以降の計15席は、立川市のふるさと納税の返礼品に指定されていた。当初は申し込みが少なかったが、10日に品切れ。