筑波大が前回覇者の青山学院大を3-1で破り、9年ぶり7度目の優勝を飾った。

昨年の決勝では青山学院大に敗れ、2年連続の準優勝に終わった筑波大が、雪辱とともに「三度目の正直」を果たした。第1セット終盤、19-23の劣勢から主将のミドルブロッカー丸尾遥香(4年)のフェイント、ブロックなどで一気に6点を奪った。そして、第2セットも25点目は丸尾のスパイクで連取。第3セットは終盤の逆転で取られたが、第4セットは逆に、20-22からひっくり返した。

最も印象的な選手が対象のMIP賞に選ばれた丸尾は、関東秋リーグで5勝6敗の7位に沈んだ低迷期を振り返り、うれし涙を流した。そして、「日本一の苦しい思いをしたのが糧になった。必死に頑張った」と胸を張った。

秋リーグ後、中西康己監督から活を入れられた。「武器を持て」というある野球部の記事を渡され、自分たちの高さと攻撃力を再認識した。また、チーム内の上下関係もなくして、失敗すれば下級生から怒られる土壌もつくった。そして、卒業後、パナソニックでの9人制バレーに進む前に、有終の美を飾った。

中西監督はそんな丸尾について「ひとふんばりも、ふたふんばりもしてくれた。準々決勝、準決勝でも丸尾がサーブでブレークし、リズムが変わった」と絶賛した。「秋は計画したチーム作りの10段階で、2までしかいけなかった。どこまでいけるか思ったが、最後に(計画していた)コンビネーションができた」と思わず笑みを漏らしていた。

【女子決勝】

筑波大3(25-23、25-21、22-25、25-23)2青山学院大

<主催>日本バレーボール協会、全日本大学バレーボール連盟、朝日新聞社、日刊スポーツ新聞社、ジェイ・スポーツ

<特別協賛>三基商事