【バーゼル(スイス)=松熊洋介】バドミントン世界選手権は25日に全日程を終了し、日本選手は金2個、銀3個、銅1個と昨年に続き計6個のメダルを獲得した。保木卓朗(24)小林優吾(24=トナミ運輸)の快進撃で五輪争いが激化した男子ダブルス、永原和可那(23)松本麻佑(24=北都銀行)の連覇で混戦の女子ダブルスの今後について、本紙評論家の池田信太郎氏(38)に聞いた。

   ◇   ◇   ◇

五輪争いで一番混戦となっている女子ダブルスは永原、松本組が優勝で1歩リードした。ポイントが高く、各国2組までしか出場できないツアーファイナルズ(12月、中国)の出場が決まったことで、福島、広田組、高橋、松友組は残り一枠の争いを今後続けていくことになる。出場を逃せば、ポイント争いで大きく後れを取ることになる。そういう意味でも永原、松本組の優勝はすごく大きい。

男子ダブルスは3番手の保木、小林組が準優勝したことで、園田、嘉村組と遠藤、渡辺組に火が付いた。保木の前衛でのゲームメーク、速い球への対応が良かった。小林も後ろからのスマッシュが速かった。右利き左利きのペアはどこに打っても、どちらかが打ちやすいフォアになるため有利。来月もポイントの高い中国OPが控えており、これからが大事な時期となる。8位以内の2組が五輪出場権を得られるため、年末ぐらいに上位に入ってくれば、三つどもえとなり、女子ダブルスと並んで激戦となる。

◆池田信太郎(いけだ・しんたろう)1980年(昭55)12月27日、福岡県遠賀郡生まれ。高3で高校総体男子シングルスで3位に入り、筑波大に進学。坂本修一とペアを組み、日本代表入り。07年世界選手権では日本男子初の銅メダルを獲得。北京五輪では初戦敗退。09年潮田玲子と混合ダブルスを組み、12年ロンドン五輪に出場。15年9月引退。175センチ、68キロ、A型。