11月3日に行なわれたF1第19戦USGPでレッドブル・ホンダはマックス・フェルスタッペンが3位に入り、第15戦シンガポールGP以来となる1カ月半ぶりの表彰台を獲得した。

フェルスタッペンは終盤にタイヤ戦略の異なる2位のルイス・ハミルトンを追い詰め、アクシデントに対する黄旗で追い抜きのチャンスを逃したものの好結果に手応えを感じたと話した。

「僕らとしてはやれる限りのことはやれたと思う。何かが起きたときのことを考えてなんとか彼らの背後に留まろうとしたけど、今日はメルセデスAMGの方が少しだけ速かった。最後はバックストレートで黄旗が出ていたせいでDRSが使えなかったから、あれがなければ(ハミルトンを抜いて)2位になれたと思う」

マシンにはダメージがあり、その不利をカバーしての好走だった。

「レース序盤はとても変な感じのオーバーステアがキツくて苦しんでいた。スタート直後にバルテリ(・ボッタス)と接触して、チームからはフロントウイングのダメージのせいだと言われたけど、レース後に見てみるとリアタイヤ前方のフロアの大きなパーツも失っていたから、その影響はかなり大きかったね」

しかしホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは、メルセデスAMGに実力で完敗だったと振り返った。予選でも0.067秒差の僅差だったとは言えそれは全体的にタイム差がつきにくいサーキット特性もあり、メルセデスAMGやフェラーリの後塵を拝したことに変わりはなく、決勝でもメルセデスAMGの戦略に完敗したと話した。

「対メルセデスAMGで見れば今日は完全に着いていけないような状況でしたし、2台で1ストップと2ストップに分けてきたメルセデスAMGに対して、勝ったボッタスと同じ2ストップ作戦でしたが2台ともに前に行かれてしまったというのを見ても戦略的な問題というよりも実力の差による結果かなと思います。結局のところ今回の予選でも差が縮まったとは言え、それはここのサーキット特性ゆえか全体的に差が縮まっただけで、フェラーリとメルセデスAMGに次いでのポジションという位置関係は変わっていませんから。タイヤに対する車体特性も含めて、今日はその実力で負けたということですね」(米家峰起通信員)