2020年東京オリンピック(五輪)のバレーボール会場、パラリンピックの車いすバスケットボール会場となる有明アリーナ(江東区)の内部が21日、報道陣に初公開された。整備費は約370億円。

外壁を12度外側に傾け、上階に行くほど建物が広がりを見せる都施設初の斬新な設計で、限られた敷地面積にできるだけ多くの観客席を設けた。屋根がおわん型に反ったデザインも特徴的で、室内の空間面積を減らし、空調費の節約につなげる。

10月末時点で98%の仕上がりで、12月9日に完成する。来年2月に完成記念式典を行う予定。地上5階建てで五輪時は仮設席約3000席を含む、約1万5000席の収容人数。都内最大の体育館となる。

大会後の21年6月から、大手広告会社電通など7社からなる運営事業者に運営権を売却。46年3月まで約25年間、運営事業を任せる。年間約3億7800万円(税込み)が固定で都に支払われ、運営事業者にそれ以上の黒字が発生すれば、その50%も都の収入となる。年間来場者数は140万人を見込んでいる。

室内には多くの国産木材が使われ、和のテイストを前面に出した。車いす席には電動車いす用の充電コンセントも設置した。