ノルディックスキー・ジャンプ男子の葛西紀明(47)が7日、コンチネンタル杯(11日、オーストリア・ビショフスホーフェンほか)出場に向け、新千歳空港を出発した。

今季はワールドカップ(W杯)開幕メンバー入りも、30位以内のW杯ポイントを獲得できず、下部大会への参戦となった。「W杯から落ちて悔しい気持ちもあるけど、上位に食い込まないとダメだなってそういう気持ちでいる」と、気持ち新たにし意欲をみなぎらせた。

25季ぶりにジャンプ週間のメンバーから外れ、年末年始は「7年ぶりくらい」という地元下川町のジャンプ台に足を運んだ。「いいヒントはないかな」と、下川ジャンプ少年団の子どもたちが練習する姿を見つめた。「大人になると考えて飛んじゃったりするけど、ピュアに飛んでるところがいいな、こういう風に飛べたらな」。純粋に楽しむ姿勢に、原点回帰した。

ネズミ年の年男は、今年のテーマを「改革チュー」とダジャレで掲げた。ベテランはまだまだ向上心を忘れていない。「変なプライドもなく、普通に子どもたちと一緒に(練習を)やったりとか、コンチネンタル杯からはい上がったりとかを受け入れてる自分がいるので、もう少し進化するんじゃないか」。そう笑って北海道の地をたった。【保坂果那】