バレーボールVリーグ男子1部・東レで活躍し、今春で現役引退した瀬戸口竜矢氏(31)が、第2の人生を歩み始める。国士舘大卒業後、2011年(平23)に入部。レギュラーシーズン計9季、東レ一筋で136試合出場、147得点を挙げた。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、3月の全日本選手権、5月の黒鷲旗全日本男女選抜が中止。最後の晴れ舞台に立つことなく、ユニホームを脱いだ。「精いっぱいやってきたので、心残りはない。最後にファンの方にあいさつできなかったのは残念」と話した。練習拠点の東レ体育館(三島市)には、ファンから花束やねぎらいの手紙が届いている。

現役時代はケガとの戦いでもあった。5年前に慢性的な痛みを抱えていた左ヒザを手術。19-20年シーズンは重度の左足首捻挫で、3カ月以上の離脱を強いられた。「体がもうボロボロ。今年2月に家族と話して、引退を決断した」と経緯を打ち明けた。

今後は社業に専念する。「まずは一人前に仕事ができるようにしたい」。まだ配属先や仕事内容は決まっていないという。ファンに向けて「今は大変な状況ですが、今後も東レの応援をよろしくお願いします」と訴えた。【古地真隆】

◆瀬戸口竜矢(せとぐち・たつや)1988年(昭63)5月25日、埼玉・深谷市生まれ。小5からバレーボールを始める。岡部中-深谷高-国士舘大。ポジションはアウトサイドヒッター。185センチ、80キロ。家族は妻と1男1女。