来夏に延期された東京オリンピック(五輪)スポーツクライミング女子代表の野口啓代(31=TEAM au)が22日、茨城県龍ケ崎市の実家に“虎の穴”が建設されたことを報告した。

チームを支援するKDDIが、野口の実家にスピード、ボルダリング、リードの3種目の壁を建設。昨年7月に着工し、今月完成した。1カ所で3種目が完備された施設は国内でも珍しく、大会が実施できる大型施設も8つしかない。行動認識AIも導入され、練習動画を高画質で分析し、より精密に動きを解析できるようになった。

オンラインでの取材に応じた女子の第一人者は「この1年でどれだけ強くなれるかを毎日考えている。(五輪と同じ)1日3種目をシミュレーションしてみたり、変化を試せる時間にもなっている」と充実した表情で語った。同施設は、東京五輪男子代表の楢崎智亜(24)ら野口と同じ所属選手の新たな練習拠点にもなる。