村山豪(18=海洋3年)が個人戦を制し、左目網膜剥離の故障から約1年ぶりの試合で、見事な復活Vを決めた。参加選手の中で3年生はただ1人。「勝って当然」の重圧をはね返した。団体戦も海洋が、新津南、高田農、津南中教校の合同チームに勝ち、団体、個人の2冠を獲得した。
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個人戦決勝、村山は持ち前の突き押しで関真成(津南中教校1年)を土俵際まで追い込んだ。130キロの体重で重圧をかけ、最後はまわしを取って前に出る。脇が空いて相手を土俵外に出すのに手を焼いたが、腰を落として寄り切った。「ひと安心した」と、優勝コメントは控えめだったが、団体戦を含め、取り組みの7戦に取りこぼしはなかった。
海洋は、昨年8月に行われた選抜高校十和田大会(青森)で準優勝。村山は、チームの中堅として出場した。2年生ながら主力の1人だったが、大会後に左目網膜剥離が判明。8月に手術したが、その後の国体などの活躍の場を失った。故障が完治し、最終学年になった今年は「やってやろう」と全身に闘志をみなぎらせていた。
ところが、今年は新型コロナウイルスの影響で全国高校総体(インターハイ)、国体が中止になった。再び活躍の場を失い、今大会が村山にとって約1年ぶりの実戦だった。そんな復帰戦で実力通りに優勝を決めた。村山智明監督(41)は「特別な思いがあったと思う」と愛弟子の心境を思いやった。
現在、インターハイの代替大会(21年1月1日、東京=個人戦)の開催案が検討されている。今大会の上位3人が出場権を得たが、開催できるかどうはまだ不透明だ。混沌(こんとん)とした状況が続く中、村山は相撲の稽古に手を抜かない。「もっと高みを目指している。角界に入りたい」と県の相撲高校チャンピオンは、将来の目標をはっきり口にした。【涌井幹雄】
◆村山豪(むらやま・ごう)2002年(平14)6月6日、千葉市生まれ。相撲は小1から開始。小5、小6の全国わんぱく相撲で連続3位。相撲のために中学は能生中に進学。167センチ、130キロ。血液型B。


