テニスの4大大会、全米オープン4回戦で、男子世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が失格したことで、主催の米国テニス協会は、コート上での行為に1万ドル(約110万円)、その後、記者会見を行わなかったことに7500ドル(約83万円)の罰金を科した。また、勝ち上がった4回戦までの賞金25万ドル(約2650万円)も没収となる。

ジョコビッチは、同27位のカレノブスタ(スペイン)と対戦し、第1セットの5オールから、ジョコビッチは自分のサービスゲームを落とした。イライラがたまったのか、ジョコビッチは球をバックフェンス側にラケットで打った。その球が線審の喉を直撃。線審は座り込んだ。

この行為に対し、同協会は、「4大大会規則本(Grand Slam Rule Book)」の中にある「第3条・選手のコート上での違反行為(Player On-Site Offences)」で、「R項・スポーツマンらしくない違反(Unsportsmanlike Conduct)」を適用した。

通常、違反は3段階で重くなる。1度目の違反なら「警告」が通告される。この時点で、ジョコビッチの違反は1度目だった。しかし、大会レフェリーと審判長が協議の結果、「T項・失格(Default)」にある「大会レフェリーと審判長の協議の上、違反の積み重ねか、1度の違反のどちらでも、失格を通告できる」を適用。

ジョコビッチの違反が悪質だと認定し、1度目の違反でも失格に値すると判断した。そして、その失格の通告は、最終判断であり、選手は抗議はできない。