今季開幕戦は、ホームのアルバルク東京が川崎ブレイブサンダースを破り、3連覇へ好スタートを切った。
昨季からメンバーがほとんど変わらず、3人の外国籍選手とファジーカスを擁する川崎相手に前線から強烈なディフェンスを仕掛け、自由にシュートを打たせなかった。日本代表田中大貴(29)は開幕前「サイズもあるし、機動力もある。いろんなオプションが増えると思うので、脅威になる」と警戒していた。
ファジーカスには19得点を許したものの、外国籍選手3人を計19得点、主将の篠山を無得点に抑えるなど、相手主力に仕事をさせなかった。
攻撃ではチーム4年目となるカークが両チーム最多の24得点10リバウンドのダブルダブルを達成。第4クオーター、追い上げる川崎に対し、安藤、竹内、バランスキーと勝負どころで次々と3点シュートを決めて逃げ切った。
3月中旬以来、約半年ぶりの公式戦。昨季は東地区32勝9敗でリーグ最高勝率を記録したが、3連覇目前でリーグが打ち切りとなった。今季はコロナ禍でトーマス、ジョーンズの2人の外国籍選手が開幕戦に間に合わなかった。
8月には田中ら3選手が陽性判定を受け、チームの活動がストップ。田中は「中断期間が生じてしまい申し訳ない気持ちはあった」と無症状でありながら迷惑をかけてしまった思いがある。
それでも「陽性反応が出た身として、そういう状況からしっかり準備を続けてきた。いいパフォーマンスを発揮できれば、それは何かしらのメッセージになる」と特別な思いを試合にぶつけ、勝利を導いた。
自粛期間中に東京オリンピック(五輪)が延期になった。日本代表でも中心として引っ張る田中は「昨年ワールドカップ(W杯)も経験した。世界を相手にした時を想定し、強度を意識しながら試合をすることが大事」と人一倍強い開幕戦でライバルに勝利した。
試合後、パヴィチェビッチ監督は「観客の前でプレーでき、開幕戦に勝利できたことをうれしく思う」とファンの前で喜びを語った。
新主将の安藤誓哉(28)は「メンバーもそろわない中、厳しい戦いになると思っていたが、いるメンバーで、今できる100%の力を出せた。勝てて本当に良かった」と安堵(あんど)の表情を見せた。
会場はBリーグが定めたガイドラインに基づいて、感染対策が徹底され、大きなトラブルもなく試合が行われた。来場者は1席ごとに間隔を空けて座り、1階の席数も大きく減らしたため、収容人数の半分以下となる1332枚のチケットを販売し、すべて完売した。
入場口では全員検温を行い、会場内には約50カ所に消毒液を設置した。観客はマスク着用を義務付けられており、声を上げることができないため、ハリセンや手拍子での応援となった。【松熊洋介】


