20年ユース五輪(オリンピック)金メダリストの鍵山優真(17=星槎国際高横浜)が、シニアGPシリーズのデビュー戦へ会場の感触を確かめた。4回転トーループ-2回転トーループの2連続ジャンプや4回転サルコーに成功するなど好調ぶりを見せつけ「安定して跳べるようになってきました」と納得の調整を振り返った。

初のHNK杯に向けて「ショートプログラム(SP)もフリーも、今回はチャレンジ。初めて海外の振付師(ローリー・ニコル)さんにお願いして、やったことのない動き、表情、音楽のとらえ方など、すごく難しいんですけど練習してきました。楽しい、美しい世界観を最後まで演じられるように頑張りたいなと思います」と抱負を語った。

東日本選手権では初披露の「アバター」でミスが重なったが「曲かけの回数も増やしましたし、ジャンプの練習もかなり増やしてきたので、今回は自信を持って動けるかなと思います」と力強く語り「ジャンプの練習量は2倍くらいに増やしました。東日本までも努力していたと思っていたんですけど、まだ足りなかったので、増やしました。通し練習じゃなく、前半は前半、後半は後半と分けたりして、たくさん練習してきました」と明かした。

GPシリーズ最終戦。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、変則開催の今季は「1人1大会(例年は2大会)」「開催国、近隣国および練習拠点国」の大会に出場が限定されている。既に他国で行われたスケートアメリカ、中国杯、ロシア杯から感じたことを聞かれると「結果だけ見て、演技はあまり見てないんですけど、自分も早く大きな大会で滑りたいなとワクワクしていました。久々にお客さんの前と大きな会場で滑れるのがうれしくて、今日も楽しく練習できました。まずは明日のSP、後悔のないように頑張りたいと思います」と意気込んだ。【木下淳】