ラグビー元日本代表プロップで「バズ」の愛称でファン、選手から愛される浅原拓真(33=日野)が、五郎丸の引退に、筆を振るった。19年W杯期間中に人気を誇った「バズ画伯」。同世代のヒーローとの思い出を振り返りつつ、最後の対戦に闘志を燃やした。

    ◇    ◇    ◇

みなさま、ご無沙汰しております、「バズ」浅原です。五郎さんの引退…、寂しいですが、本当に長い間、お疲れさまでしたと言いたいです。五郎さんのオーラを初めて感じたのは、僕が大学(法大)2年時の大学選手権です。対戦した五郎さんは当時早大4年で、畠山さんや権丈さんとか、すごい選手がたくさんいたチームの中でも特別な存在感を放っていました。

高校時代に花園でブイブイ言わせて、顔も格好良くてキックも正確…。当時から唯一無二の人でしたが、その存在がラグビー界の枠を超えて、世間に広まったのは、やはり15年W杯だったと思います。五郎さんにスポットライトが当たることで、ラグビーの魅力や品位が世間のみなさまに伝わったと僕は感じています。

五郎さんはクールなイメージが強いと思いますが、ピッチではとにかく負けず嫌い。ヤマハとは何度も対戦してきましたが、試合中は泥臭く、血なまぐさい選手で、武闘派「ヤマハ」の伝統をつくった1人だと思っています。大野均さんに続き、五郎さんとビッグネームの引退は寂しいですが、来年1月開幕のトップリーグでは、日野-ヤマハのカードもあります。熱い闘いで、五郎さんに感謝を伝えたいと思います!

◆浅原拓真(あさはら・たくま)1987年(昭62)9月7日、山梨県生まれ。甲府工、法大から10年に東芝入り。19年日野へ移籍。13年4月に日本代表デビューし、12キャップ。映画「トイストーリー」のキャラクター「バズ・ライトイヤー」似のため、愛称はバズ。ポジションはプロップ。179センチ、113キロ。