アルペン男子大回転は、全道大会2冠の山中新汰(あらた、札幌第一3年)が、2回合計2分5秒47で初優勝した。さらにチームメートの加藤雄希(3年)が1回目114番滑走ながら0秒34差の2位に入り、同校ワンツーフィニッシュを決めた。

軟らかく水分を多く含んだバーンに戸惑いながらも山中は、公言通りに表彰台の真ん中に立ち“あらた”なる王者を鮮烈にアピールした。1回目。首位に0秒35差の2位で折り返し、2回目は上位30人のリバースで29番滑走。1回目5位で26番滑走の加藤が暫定首位に立つ速報を耳にしながらスタートした。「1回目は安全運転でしたが、2回目はかなり力んでしまった。難しいコンディションでしたが、誰にも負けたくないという一心でした」と振り返った。

同校OBでもある押切敬司監督(53)は「ワンツーではなく、ワンワンだよね。山中は自信を持って滑れば、と思っていたが、加藤には本当にびっくり。100番台の滑走で上位に入るなんて見たことも聞いたこともない。うちの学校で大回転ワンツーは僕が高3の時に、2位だった86年以来(1位柴雄太)。よく頑張ってくれた」と感慨に浸っていた。