「2枚看板」の輝きは同僚となったことで増していく。ソフトボール女子の上野由岐子(38=ビックカメラ高崎)が4日、代表合宿中の沖縄・読谷からオンラインで取材対応。代表でダブルエースの役割を期待される藤田倭(30)が今季からビックカメラ高崎に移籍し、チームメートになった。

上野は「代表だからとか、ビックだからとかいう感覚でなく、どっちも2人でどう戦っていくか。チームを勝たせていくピッチングをどう作るかを、平行して考えていける。やりやすくなかった。深い話をしやすくなった。そういう意味ではやりやすくなった」と語った。かねて代表合宿などでは技術、経験を伝えてきたが、今まで以上に過ごす時間が増える。その意味は大きい。

自身の仕上がりは順調。「いい形で入ってきている」。あとは実戦感覚を磨いていく。「ブルペンでいいボールを投げていても、バッターが立つと変わる。バッターに対してもどういうボールを投げるか判断する上で、ゲーム勘をつくっていきたい」と語った。宇津木麗華監督は「気持ちがものすごい。『ボールに打たせないぞ』と勢いがある。うれしい。安心しました」と全幅の信頼を寄せた。

五輪代表は23日に発表される。今回はサバイバルを懸けた最終合宿。上野も若手投手の緊張感を感じている。「自分の良さを殺さず、自分のピッチングスタイルの芯を曲げず、自分たちのボールで勝負してもらえたらうれしい」とエールを送った。