小松原美里(28)尊(29=ともに倉敷FSC)組が18位に入り、27日のフリーダンス(FD)進出を決めた。自己ベストの68・02点を記録。得点発表を見た「キス・アンド・クライ」では、夫婦の2人が抱き合って喜んだ。

自国開催だった19年はRD21位で、上位20組のFDに進めなかった。美里は「(得点と一緒に出たFD進出のマーク)Qにすごく反応しました。2年前はRDの後に泣いていた。あんなに悔しい思いはできない。この会場に入ってからも緊張していました。完璧な演技ではなかったけれど、強く乗り切れました」とニッコリ。20年11月に日本国籍を取得した米国出身の尊は「日本人として最初の世界選手権で演技できて、幸せです」と充実感に浸った。

全日本選手権3連覇後を経て、年明けは米コロラドスプリングズで調整した。従来の拠点はカナダ・モントリオールだったが、新型コロナウイルスの影響で今季は日本での調整が続いていた。米国で練習を積めた効果を、美里は明かした。

「向こうは標高2000メートル。スタミナ面がいや応なしに鍛えられました。プログラムが終わっても元気。2つ目は米国で時差が少なくなり、ZOOMレッスンが、やっとしっかりできるようになりました。毎日モントリオールの先生と、コミュニケーションが取りやすかったです」

愛称「チームココ」の挑戦は続く。【松本航】