東京オリンピック(五輪)代表の池江璃花子(21=ルネサンス)が、24年パリ五輪に向けて、第1歩を踏み出した。

五輪後初めてのレースとして、200メートル自由形で4レーンを泳いで2分1秒93で1着だった。隣の5レーンは、東京五輪800メートルリレー代表の池本凪沙で2分4秒11の2着だった。池江は、2着池本に2秒18の差をつけた形となった。

「前半から隣の池本選手についていければ、後半の競った時に勝てるかなと思った。前半からリードしつつ、最後も上げられた。目標のタイムよりも良くてほっとしてる」と笑顔。

池江が200メートル自由形を泳ぐのは、20年8月に白血病から復帰してから2度目。最初のレースは5月の「いきいき茨城ゆめカップ」で、2分8秒44だった。「前回の2フリ(200メートル自由形)がすごく遅くて。気持ち的にはもう少し速く泳ぎたいと思った」とした。

今大会は、日大と中大の年に1度の定期戦。今年で第66回を数える伝統ある大会で無観客で開催した。日大3年の池江にとっては初出場。19年は白血病の闘病中、昨年はコロナ禍で大会が中止となっていた。

東京五輪ではリレー3種目に出場。最終種目となった1日の400メートルメドレーリレー決勝後は「1度はあきらめかけた東京五輪だったんですが、リレーメンバーとして決勝の舞台で泳げてすごく幸せだなと思います」と涙を流して喜んだ。その上で個人種目で世界と戦える存在になっていくことを誓っていた。

この日は東京五輪を振り返って「少し寂しい試合だったなと思います。無観客開催もそうだし、リレーしか出ていないので。気持ち的にリレー種目と個人種目はやはり差がありました。でも世界の選手と戦えて楽しさがあった。パリはまだ先なので何ともいえないが、今やれることをやって、まずは(個人で)派遣標準記録をきれるタイムをめざしたい」とした。