20年日本選手権優勝の松村千秋(28=中部電力)と谷田康真(27=コンサドーレ)のペアが2連勝スタートを切った。まずは竹田智子(43)と竹田直将(44=ともに名寄協会)のペアに7-4で快勝。続いて吉田夕梨花(27=ロコ・ソラーレ)と松村雄太(31=コンサドーレ)の強力ペアにも9-2で大勝した。19日にも1次リーグ3試合が行われ、上位2組が決定戦に進む。

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ともに初戦で白星を挙げたチーム同士の第3試合は、予想外の一方的な展開となった。兄松村雄のペアを圧倒した妹の松村千は、「自分たちの思うようなゲーム運びができた。1日目としては上出来」。兄妹対決に先勝し、会心の笑みを浮かべた。

有利な後攻を確保して迎えた第1エンド(E)で2点を先制。不利な先攻となった第2、3Eでは、いずれも3点をスチールして一気に優位に運んだ。その後もパワープレーを選択して大量点を狙った相手の攻撃を1点にとどめるなど、危なげなく勝利を収めた。

直前の試合ではストーンの曲がり具合を読み切れずに手を焼くシーンもあったが、しっかり修正。松村千は「置きたいところに石を積んでいくことができた」。精度の高いドローショットを連発し、相手のミスショットを誘発させた。

今年2月の日本選手権決勝で吉田夕、松村雄ペアに連覇を阻まれ、今回の決定戦にもつれこんだ。そのライバルに、まずは快勝。「あまり悪い印象は引きずっていなかった。フレッシュな気持ちで臨めた」と谷田。大会を通じて最大5試合の直接対決を行う可能性がある中で、まずは強烈パンチを見舞わせた。【奥岡幹浩】

▼妹のペアに大敗を喫した兄の松村雄は、「これだけ負けるとダメージもあまり残らない。課題を持ち帰って、明日からいい試合をしたい」とさばさばした表情を見せた。2月の日本選手連では尻上がりに調子を上げていったペア。吉田夕は「前半の大量失点も含めて、これが私たちの通常運行。点差が開いたからこそ後半は思い切ってプレーできたし、収穫の多い試合だった」と前向きだった。