東京オリンピック(五輪)でバスケットボール女子の銀メダル獲得に貢献した町田瑠唯(28=富士通)が、Wリーグ開幕を前に意気込みを語った。

14日に都内での記者会見で、「今年こそ優勝を目指し、チーム一丸となって頑張りたい。五輪を通じてたくさんの方にバスケのことを知ってもらえた。もう1度Wリーグで盛り上げたい」と誓った。

Wリーグの新シーズンは16日に新潟-アイシン(新潟県阿賀野市)で開幕。町田が司令塔を務める富士通は、東京五輪代表の本橋菜子が所属する東京羽田と22日に大田区総合体育館で今季初戦を迎える。

 

金曜夜に行われる同試合の指定席は完売し、自由席も残席わずか。同じカードが組まれた翌23日土曜のチケットは早くも全席売り切れた。東京五輪銀メダル効果で、Wリーグへの注目度は例年になく高い。

今年6月にリーグトップに就任した映画監督の河瀬直美会長が、自らカメラを回して選手やチームの映像を撮ることも発表された。撮影してもらいたいポイントとして町田は「アシスト+α」とフリップに記入。東京五輪ではアシスト数の記録を塗り替えるなど得点に直結するパスを供給し続けたが、「『アシストだけじゃないぞ』というところを見せたい。もっと得点にも絡んでいきたい」。積極的にシュートを狙っていく姿勢を見せた。

東京五輪公式映画監督を務め、大会前から日本代表に密着してきた河瀬会長は、「町田選手はロッカーでは割とおとなしいけれど、コートでは存在感がすごい。そのギャップを撮りたい」。世界的な監督が、コート内外で町田の表情に迫らんとする。

東京五輪での激闘を終えた後、9月上旬ごろから町田はチーム練習に合流した。「コンディションは徐々に上がっている」。五輪での盛り上がりを、リーグでさらに高めていく。

【奥岡幹浩】