2大会連続五輪を目指す坂本花織(21)に試練が訪れた。ショートプログラム(SP)首位で迎えたフリーは2位の125・58点にとどまり、合計202・28点の2位。優勝した三原舞依(22=ともにシスメックス)に1・30点届かず、22年北京五輪と同じ会場を使ったテスト大会で、またもやフリーに課題が残った。

坂本の声は沈んでいた。「体力のなさがすごく目立ってしまった。もっと心肺機能を鍛えないと駄目だなと思った」。大人の女性を表現する今季の新演目は、演技後半のダブルアクセル(2回転半)で転倒するなど“らしさ”を欠いた。5日前の10日には近畿選手権(京都)のフリーに臨み120・12点。2試合連続で自己最高の150・29点には遠く及ばない。SP後は「五輪らしい雰囲気を味わえて楽しかった」と前向きだったが、初めての中国での試合で悔しさが残った。

18年平昌五輪で6位入賞を果たし、昨季も全日本選手権で紀平梨花に次ぐ2位。五輪代表3枠入りへ近い位置にいたが、うかうかしてはいられない。次戦は4週連続の競技会となるグランプリ(GP)シリーズ第1戦スケートアメリカ(22~24日、米ラスベガス)。早急な修正が必要になる。