18年世界選手権銀メダルの樋口新葉(20=明大/ノエビア)が、海外でもトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を着氷した。

前日のショートプログラム(SP)では回避していたが、この日は予定通り冒頭に挑戦。きっちり降りて「緊張した中でも大きなジャンプが跳べて自信になりました。6分間(直前練習)で痛い、こけ方をした後だったんですけど、決められて良かった」と振り返った。

一方で「日本人選手の中で1番という目標が達成できなくて悔しい。でもミスがあったので。後半のルッツがダブルになったり、フリップにeマーク(エッジエラー)が付いたり。それが点数に響いたかなと」と反省。しかしすぐ「でも逆に考えれば、そこが直れば140点は余裕で超えられるなと思いました」と手応えをつかんだ。フリーは135・86点で自己ベストを更新したものの、さらに上を見た一戦。合計は205・27点で全体6位だった。

今後については「今回の試合でショート、フリーともにアクセルを入れたい気持ちが大きくなった。ミスが許されないのでSPはダブルにして、フリーでは決める目標は達成できた。4回転を跳ぶ選手は置いておいて、3回転半と3-3(2回転の2連続)の選手には確実に勝たないといけない」と指標を口にした。

次戦はGPシリーズ第5戦フランス杯(11月19~21日、グルノーブル)。「SPにアクセルを入れて、フリーではノーミスを。そうしたらフランスでは、もっともっと上に行けると思います!」と、目指す22年北京オリンピック(五輪)への上昇曲線を思い描いていた。【木下淳】