帝京大が7戦全勝で3年ぶり10度目の優勝を飾った。

計9トライを挙げ、相手と3トライ差以上で得られるボーナス点を確保して勝ち点32。5日に2位明大(勝ち点26)-3位早大(同24)を残すが、上回られる可能性がなくなった。故障のためベンチ外だったプロップ細木康太郎主将(4年=桐蔭学園)は「一言で『うれしい』。対抗戦優勝もそうだけれど、目標は大学選手権優勝。全勝で優勝したのは、いいモチベーションになります」と喜んだ。

対抗戦王者として臨む全国大学選手権は26日の準々決勝が初戦。朝日大(東海・北陸・中国・四国)、同志社大(関西4位)、大東大(関東リーグ戦3位)の中から勝ち上がったチームと対戦する。

慶大伝統の激しい防御を、粘りながら崩した。14-14の前半37分、右サイドへ展開し、タックルを受けながらCTB志和池豊馬(4年=日向)がトライ。主導権を握りきれない展開ながら、21-14とリードで前半を折り返した。後半に入ると5分にSO高本幹也(3年=大阪桐蔭)のPGで10点差。同11分には相手防御間のスペースを縦に切り裂き、ロックの江里口真弘(3年=大分東明)がトライを挙げた。防御ではボール争奪戦で192センチ、113キロの1年生ロック本橋拓馬(京都成章)らが存在感を示し、昨季は3点差で敗れた相手に雪辱を果たした。

次の目標は17年度以来、4季ぶりの大学日本一となる。直近3シーズンは明大、早大、天理大が優勝。岩出雅之監督(63)は「もう少し精度を上げたいところを含めて(強化し)、たくましくなったチームで臨みたい」と誓った。史上最長9連覇以来となる覇権奪取を狙う。【松本航】