全日本ジュニア王者の三浦佳生(16=東京・目黒日大高)が、いきなり4回転ジャンプ2種を決めて男子の開幕を派手に飾った。

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出場32人の1番滑走で登場し、冒頭の4回転サルコー-3回転トーループを華麗に決める。続くトリプルアクセル(3回転半)も成功。基礎点が1・1倍になる最後のジャンプも4回転トーループを踏ん張って降り、演技が終わると両拳を振り下ろして喜んだ。

国際スケート連盟(ISU)非公認ながら92・81点の自己ベストをマーク。演技から約4時間後、全演技者が滑り終わって5位。今季の目標と公言し続けてきた「全日本の最終グループ入り(SP6位以内)」を果たした。

試合後は「今できる自分のベストを尽くせた。あまりSPが得意じゃない中で90(点)オーバーはうれしいし、やってきたものが成果として出たという、うれしさがある。もっと伸ばせる。自信にもなったし(SPで大失敗した)全日本ジュニアの借り? めちゃめちゃ返せました!」と笑った。

1番滑走については「すごく緊張しましたし、引いた時は『ああ…引いちゃった…』みたいな。でも、何回か今年1番を滑っていたので慣れていたのかな。ここでてんぐにならず、フリーでは(挑戦中の4回転)ループも含めて、自分の最高の演技ができるように頑張りたい」と気を引き締めた。

11月のグランプリ(GP)シリーズNHK杯では、憧れの羽生結弦(27=ANA)と同じ大会に出られることを喜んでいたが、羽生の負傷でかなわず。今回は実現し「ニュースで見たんですけど4A(クワッドアクセル=4回転半)を跳んでてシビれました。けがをされたと聞いて勝手に心配して(復帰には)勝手にホッとしてました(笑い)。こうして同じ大会にでるのは1年ぶり。うれしさと、いろいろなものを吸収していきたい」。26日のフリーへ、期待していい滑りだしとなった。【木下淳】