初のオリンピック(五輪)を目指す鍵山優真(18=オリエンタルバイオ/星槎)が地力の高さを見せつけた。上半身がベストの新たな衣装で臨み、95・15点の3位発進。前半の4回転トーループで転倒し「悔しいけれど、同じ失敗でもパンク(回転が抜ける)ではなく、しっかりと締めきって点数を稼げた。良かったと受けとめている」と減点を小さくとどめた。

3月の世界選手権で2位に入り、一気に五輪のメダル候補に躍り出た。だが、4年前は年齢制限で出場資格を持たないジュニア2年目。緊張感漂う舞台を控え「重い、何かを背負っているように感じた」と苦笑いした。それでも本番前には「早く試合をしたい気持ちになった」。転倒後もスピン2つとステップで最高のレベル4と良さを出した。

2年連続3位の成績を残し、今大会も羽生、宇野に続く3番手。フリーへ「詰めていきたい。まずは自分の演技をすることが大事」と上を目指す。【松本航】